「あきらめたくない」あなたへ。
ひきこもり問題にまつわるこんな疑問はありませんか?
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さまざまな要因により社会への参加が少なくなり、就労や就学など自宅以外での生活の場が長期間失われている状態を、「ひきこもり」と呼びます。ひきこもりは病気とは限りません。状態も人それぞれで、部屋から全く出られない人もいれば、買い物程度なら行くことができる人もいます。その原因は、「職場不適用」「病気」「人間関係の不信」「不登校」などが挙げられ、ストレスなどいくつかの要因が重なるケースも多く、誰にでも起こりうることなのです。
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ひきこもっている本人は、現状に満足しているわけではありません。「自分はダメな人間だ」と自分を責めていたり、「自分のことを邪魔に思っているに違いない」と家族の目線を気にしていたり、「働きたいけど、どうすればいいかわからない」と将来について不安を感じています。家族から見れば甘えていたり、怠けているように見えても、本人は「何かをわかってほしくて」あるいは「何かから守ってほしくて」、ひきこもっている場合も多いのです。
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無気力でぼんやりしていたり、ひどくイライラしていたりする場合は、「何をしていいかわからない」「身体が思うように動かない」という状態になっていることが多いようです。また、家族に命令的な話し方をしたり、暴力を振るう。昼と夜の生活が逆転している。何時間も手を洗い続ける、同じことを何度も何度も確認したりすることもひきこもりの予兆と言えます。
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家庭は小さな社会です。本人は家族が自分のことをどう思っているのか、とても気になっています。部屋から出ることができなくても、家族の会話や足音に耳を澄ませていることもあります。解決を急ぐのではなく、「今どうしたいのか?」「どれくらいなら動けるのか?」など本人のペースにあわせることが大事。まずは、朝晩のあいさつからはじめてみるといいでしょう。
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ひきこもっている状態は、本人はもちろん家族にとってもつらい時期です。でも、大丈夫。ひきこもりから回復できる日は必ずやってきます。ただし、そのためには「時間」と「周りの援助」が必要です。ひきこもりの状態を一番改善したいと思っているのは、間違いなく本人でしょう。その本人が前向きになるためには、まず家族が前向きになることが大切です。
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抱えている問題を誰にも相談できずにいると、状況は悪化してしまう恐れがあります。そうなる前に、思い切って相談してみることが大切。世間の目を気にして隠してしまうと、本人はもちろん、家族も社会から孤立してしまいがちです。第三者に相談して現状の思いを吐き出せば、気持ちが楽になったり、解決への糸口が見つかるかもしれません。